お知らせ
2023.05.29
【ドリチャン】 教えて、しろくま先輩! 第3回『雇用保険料率の改定』の巻
2023.05.29
ドリサポYouTubeチャンネル「ドリチャン」から、
「教えて、しろくま先輩!」シリーズをご紹介。
社会保険労務士資格を持つしろくま先輩が、後輩のぺんちゃんの疑問に優しく答えます。
第3回は『雇用保険料率の改定』
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ぺんぎん(以下、ぺん):毎月、給与明細見るたびに思うんですけど、社会保険料とか雇用保険料の額って高いですよね 。
しろくま先輩(以下、くま):確かに少なくない金額だよね。ちなみに令和5年の4月から雇用保険料率が上がることが予定されてて、給与から控除される金額も更に多くなるんだよ。
ぺん:げっ…!どれくらい多くなるんですか?
くま: 一般の事業だと、労働者負担が1000分の5から、1000分の6に引き上げられて、事業主負担が1000分の8.5から、1000分の9.5に引き上げられる見通しだよ。
ぺん:具体的に、負担額はどれくらい増えるんですか?
くま:例えば月給20万円の場合、今は労働者負担が1,000円、事業主負担が1,700円だけど、4月からは労働者負担が1,200円、事業主負担が1,900円になるんだよ。
ぺん:そんなに大きい額ではないけど、毎月負担する額が少し増えると思うと、テンション下がりますね…。
くま:最近は物価も上がってるし、給与から控除される額が増えるのは正直、痛いね。
ぺん:なんでそんなに払わなきゃいけないんですか?
くま:ぺんちゃんも転職活動中に「基本手当」をもらっていたよね?
ぺん:あー、そういえばもらってましたね。
くま:あれも、事業主と労働者が負担する雇用保険料からまかなわれてるんだよ。コロナの影響で失業等給付を受給する人が増えたことも、今回の料率改定の一つの理由と言われてるんだ
くま:失業等給付は「労働者が失業した場合及び雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に、必要な給付を行うとともに、その生活及び雇用の安定を図るための給付」と位置付けられているんだ。
ぺん:へえ~!こんなに色々な給付があるんですね。
くま:雇用保険の前身の失業保険は、戦後間もない1947年に「国が失業者を保護するべき」という思想の下、始まったんだ。その後、失業者を保護するだけでなく、失業を未然に防ぐ目的で「雇用継続給付」と「教育訓練給付」が創設されて、名前も「雇用保険」に変更されたんだよ。
失業していなくても、働きながら教育訓練をうけてスキルアップを目指せる「教育訓練給付」は、今のぺんちゃんにも関係あるよね。
ぺん:上手く活用すれば、スキルアップして今と違った未来が拓けるかもしれませんね!
くま:失業時だけじゃなくて、育児休業給付や雇用継続給付みたいに職業生活の継続を支援する制度もあるんだよ。
ぺん:雇用保険ってそんなに色々な給付があるんですね。
くま:知らなかったでしょ??会社も労働者も制度をよく知って、活用していきたいね。
ぺん:私も教育訓練給付をもらって、何か勉強しようかな?
くま:その姿勢、いいね!
ぺん:よし!腹が減っては戦は出来ぬ!じゃ、おやつ買ってきます♪